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特殊制限で平和な環境は作れない

はじめに

※この記事は特定のイベントを悪く言うつもりは一切無いです。

感染症が終息して以前のようにイベントが各地で開かれるようになったら特定のイベントを悪く言うような記事になってしまって投稿しにくいので、なんとか間に合わせた感じになります。

それでは始まります!

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タイトル回収

特殊制限の大会などのイベントはよく見ますが特殊制限をかけるだけでは平和な環境は作れないと考えています。

 

ここでの特殊制限とは明確なリストを作られたものからイベント概要欄に「過度の妨害、先攻制圧はお控え下さい」などと書かれるだけの曖昧なものも含めます。

ここで言う平和な環境とは、これらの制限を掲げる人の考えを察すると「何もできないで負けた」という状況を作り出すデッキの根絶と仮定します。

主な根絶の対象「先攻でワンキルや全ハンデスデッキ」「大量の妨害や永続封殺、手札誘発で相手に何もさせずターンを渡させるデッキ」とします。

そして、各々の主催者が平和な環境を求める理由「参加者同士のデュエルが一方的な展開にならず、それによって楽しく盛り上がるため」であり、それによって和気藹々とした空間を作ることが目的だと考えます。

この前提で進めていきます。

 

特殊制限でバランスは取れない

まず、自分はなんだかんだリミットレギュレーションが発表される度にあーだこーだ言うけど「これに従うのがバランスが取れた遊び方だろう」と思っています。

なので特殊制限で平和な環境を作れるという考えには否定的です。

※バランスを気にせずネタみたいに遊ぶのはアリだと思います。

 

特殊制限をかけるにしてもよくある「手札誘発はダメ」から始めたとしても負の連鎖になるだけだと思います。

「手札誘発ダメ」

止めるものがないので先攻制圧が強すぎる

「手札誘発ダメ」「先攻制圧ダメ」

盤面が弱いので後攻ワンキルが強すぎる

「手札誘発ダメ」「先攻制圧ダメ」「後攻ワンキルダメ」

ワンキルされる恐れが無いので長期的なリソースの稼ぎ合いになり、低速で無限にリソースを稼ぎ続けるデッキが強すぎる。

と堂々巡りになります。

なので個人が考えた特殊制限でバランスを取るのが難しいと考えています。

 

堂々巡りになる以外の理由でも特殊制限だけでは和気藹々とした空気を作るのが難しい理由を説明します。

 

明確な特殊制限リストを作った場合

大会の主催者が上述の平和な環境を作るために、強いカードや強いデッキが機能できないようにそのキーカードを特殊制限リストに入れる場合ですね。

Twitterリツイートで大会の特殊制限リストが回ってくる事がありますが、大体リツイート先で「これ○○強すぎじゃね?」と規制漏れの揚げ足を取られているのを見ます。

Twitterで特殊制限の不備で揚げ足取られるだけなら主催が嫌な思いをするだけで済みますが(それはそれで嫌だけど)

それを大会に参加する形で実行された場合、平和な環境を楽しみにしてた人が規制漏れした強いデッキに一方的にボコボコにされるのが想定できます。

 

勝ち負けが左右する大会として開くと

「なんか強そうなカード規制してくれてるし、運営の人の言う通り平和な環境でデュエルをエンジョイできそうだな〜」と平和なデュエルをエンジョイする目的で参加する人と

「この特殊制限リストなら○○デッキのあの戦法が強そうだ…コイツで勝ちに行くぞ〜!!」と限られたカードの中で勝ちをもぎ取りに行くことに楽しさを見出す人が同じイベントに集まる可能性があります。

そうなると参加者の中から「エンジョイ勢のイベントかと思ったら○○デッキに先攻制圧されて何もできなかった!」などの不満が噴出する事があるかもしれません。

 

誤解されたくないので言いますが、自分は特殊制限のリストから漏れてる強いデッキで大会に出場することは何も悪いとは思っていません。勝ち負けで優劣を決める大会というイベントにおいて勝つために努力をしてルールは守っているし、対戦態度にも問題がなければ咎める所が全く無いと思います。

そもそも遊戯王って勝ち負けのゲームなので大会とか関係なく咎めるところはないと思います。

でも楽しみ方が違う人同士が参加してしまう事によるトラブルの発生。そして運営にとって「ルールの隙間をついて勝ちにくる人」をお呼びでないのなら、大会で「特殊制限による平和な環境作り」はやるべきではないと思います。

 

それを予見してヤバそうなカードをありったけ特殊制限リストにぶち込むとそれはそれで「運営、××デッキに親でも56されたんかwwww」みたいな事も言われてしまいますし、これが行きすぎて「規制多すぎて使うデッキなくね???」って思ったリストも何度か見たことあります。

 

曖昧な特殊制限の場合

過度の妨害、先攻制圧はお控え下さい」などの具体的なリストを作らないタイプの特殊制限です。

オフ会の開催要項によく見かけるんですが、顔見知りが居ない参加した事ないオフ会の場合はめちゃくちゃ参加しにくいです。

「過度」の基準に個人差が出るのでパワーのラインがよくわからず、その結果一方的にやりすぎて気不味くなったり、遠慮して自分は採用しなかったカードを相手に使われて負けてモヤモヤしたりと後味が悪くなる事もありました。

友達が昔から好きで使っていたデッキに対して「オフ会で○○デッキ使ってドヤ顔するのありえない」的な陰口をイベント終わった後Twitterで書かれた事もあり、友達が傷付き悩んでいた事もありました。特に「昔環境入りしてたデッキ(今はそうでもない)」を使うとよく言われるような気がします。

よくある動画チャンネルのオフ会のパワーバランスについての言及で見る「ウチの動画を見てパワーラインを把握して!」も難しいと思います。何故なら動画内で「強い!!」ってなったカードを使って良いのか判断が難しいからです。「動画内で使ってるから問題無い」と受け取る人もいれば、「動画内で強いって騒がれてたから使わない方が良いかな、、、」と受け取る人もいます。

その二人が対戦して「俺は強すぎると思って使わなかったカードを使われた!!」ってなったら和気藹々とした空気から遠ざかります。

これはオフ会の要項を見てふんわり「使われて嫌なカードを使われなさそう」という期待を抱いて参加する分、対処に難しい戦法やカードを使われた時のショックが大きいように感じます。

 

和気藹々とした空間を作るためには

完璧な解決策はなく、多少飛躍した話になりますが、自分がイベントを主催する時に大会ではないイベントを大会と差別化するために自分が心掛けてきた事を書きます。

これを実行することで、過去に開催したイベントで多くの参加者が和気藹々とした空気を楽しみ、楽しい思い出を持って帰れていると思います。

 

対戦する「人」重視

「対戦マナーを徹底する。互いに楽しい空間を作ろうとコミュニケーションをとる。」これが特殊制限よりも大切だと思います。

お互いに楽しい空気を作れる事が大事ですし、そう言う人と連絡先を交換して友達になりたいと言う方は多いです。

逆に極端な例えですが、「上手くいかないとすぐ舌打ちしたり不機嫌になる態度の悪い人」がいくら変わったコンボを使ってても友達になりたいって人は少数派だと思います。

なので対戦する人間が大切だと自分は考えます。

対戦相手あってこそのカードゲームです。

よく「オフ会は楽しむところで、大会はそうでもない」みたいな事を聞きますが実際はそんなこと全くないです。大会はとても楽しいイベントです。

「大会はパワーカードばかり飛び交って殺伐としている」と思っている方もいますが、「マナーの徹底とコミュニケーション」を守れている人もたくさんいて対戦がとても楽しいです。

対戦していて楽しい人とのデュエルは、どのデッキ同士でも楽しいデュエルができる

ということです。

 

それでも「より楽しむことを主体にした人たちに参加してもらいたい!」「そういう人たちに楽しい思いをしてもらいたい!」と思って自分のイベントでは工夫してきました。

自分がイベントを主催する時は賞品を渡す場合、「スコアシートの対戦相手の欄に対戦して楽しかった人、面白かったデッキを使っていた人を1人〜2人選んで○をつける」をやっています。その○を得点としてその合計が多かった人に「運営賞やデッキ賞等、勝敗の関係がない賞」を用意して賞品を渡すようにしています。

対戦相手と楽しめるようなマナーの良いプレイをすると良い事があるようになっています。同時にこれは「勝てば良かろうなのだ」精神で不正をしたり態度を悪くする人間に対する抑止でもあります。

運営側からルールの時点で「マナーの良いプレイを推奨、マナーの悪いプレイを抑止」をすることで和気藹々とした空気のイベントになるようにしています。

また、参加者が納得できる公平な賞品の配布に役に立つと考えています。

例えば、とあるオフ会運営がデッキ賞を用意しているとします。そこの運営は運営の一存で面白いデッキ決めて賞品を渡す方式だとします。するとその面白いデッキが運営の視界に入っているか運が絡みますし、運営と仲の良い人が本当に面白いデッキを使っていても賞品を渡せば「なんだ、身内に対する贔屓か…」となるかもしれません。参加者が納得できる公平な運営をするためにも参加者の方々に「何が1番良かったか」を決めてもらうのが良いです。

 

「マナーとか気を付けたり、相手を楽しませるようにって結局曖昧な特殊制限と何が違うんだ?」って思う方がいるかもしれませんが、運営が「ああいうのはダメ」と言及するとしないでは全然違います。

例えばパワーに開きがある対戦が起こってしまったとします。

その対戦はAという参加者がBという参加者に一方的に負けたとします。

・運営がいくら曖昧とは言え言及をするとそれはルールになってしまいます。個人間での価値観の話から飛躍して「誰かがルールを破った」という次元の話になります。曖昧な特殊制限なのでAが守ってBが破ったと言い切れなくても、Aは「Bがルール破っているぞ!」と運営のアナウンスを盾にBへの批判を容易にしてしまいます。そこから参加者全体からBに対する批判が全く起こらないとも言えないのです。

・運営の言及がないと「AとBの個人の価値観のズレ」という話で終わります。運営が言及してないのでAがBに対して批判しようにも「運営は制限を設けてないし、価値観がたまたま違っただけなのに難癖をつけている」で終わりになります。この場合、AとBがうまくコミュニケーションを取れず友達にはなれないかもしれませんが、気持ちを切り替えて次の対戦相手を探せばそれぞれ価値観の合う友達を見つけられるかもしれません。

まあ仮にパワー差のある対戦になってしまったとしても先ほど言ったように「マナーの徹底とコミュニケーション」がちゃんとしていれば揉め事に発展することは少ないと思います。

 

勝敗だけで優劣をつけない

これは蛇足な気はしますが、いくら運営が「カジュアル」「エンジョイ」と言って「大会のようなガチガチな空気にはしたくない」と言っても勝敗だけによって優劣をつけ、ましてや勝った者に賞品を渡すのならルール上それはもう立派な大会である、と思います。開いてるイベントが大会じゃないなら勝敗だけで優劣を決めるべきではないです。

自分が大会ではないイベントを主催する時は「勝敗だけを参照して優劣を決める、及びそれに応じた賞品を渡す」をしていません。

「参加者が楽しむ」がイベントの目的ならば「参加者同士の勝敗」だけで参加者を運営が評価するのはイベントの趣旨に反すると言う考えからです。

 

さいごに

やっとイベント主催者っぽい記事がかけた気がします。

前に色々と他の方のイベントをみていて思うところがあったのを結構書けました。

実際に開かれたいたイベント達が話のネタにはなってますがそれらを攻撃する意図は全くないです。

(実在するイベントについての話じゃないとでっち上げになっちゃうから許して)

冒頭で言った通り募集中のイベントがこの記事の内容に引っ掛かるとただのアンチになりそうなので今書けてよかったです。

この記事の前半の内容と同じオフ会や大会でもみんなが楽しくデュエル出来ているなら恐らく参加者の多くがマナーやコミュニケーションがしっかりしている証拠だと思います。

早くイベントとか安心して開ける時がきて欲しいなあと思っています。

 

またイベントに関して色々書いていこうと思います。

 

ここまで読んでくれてありがとうございました!

ボツサムネ供養↓

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